期 日:2020年11月15日
参加者:Lオヨシ、カワマサ
2020年11月15日(日)晴れ
県立妙義公園大駐車場(7:30)-中之嶽神社(7:53)-堀切(9:12)-鷹戻しの頭(10:09)-東岳(10:53)-中之岳(11:07)-駐車場(11:45)
中国の桂林を彷彿させる日本三大奇景の一つ、妙義山。かつては海底だった部分が地殻変動により隆起し、浸食や風化によって今の姿になった。今回はカワマサさんをお誘いして鷹返しを含む金洞山ルートにチャレンジ!
駐車場から数分、日本一大きな大黒天様が祭られている中之嶽神社の長い石段を上ると登山道に入る。
ハイキングコースの石門エリアは昨年の台風19号以降に幾度か崩落があったようだ。
見事に色づく紅葉に目を奪われながら登山道を歩いていると、稜線に出るための分岐である堀切をうっかり見逃してしまい慌てて戻る。
堀切には下りでの利用を控えるように注意書きがある。確かに岩稜が小石や砂で滑りやすい。
稜線に出ると「この先危険!!」と書かれた看板があり、その先には鷹戻しが待ち構えている。
妙義山系では毎年10件以上の滑落事故が発生している。難易度が高い区間は、セフルビレイコードのカラビナを鎖に通して安全確保する方法もある。女坂分岐までは短い鎖場がいくつかあり、分岐を過ぎて急登を詰めたところが鷹戻しの取り付きである。
まずは数年前に交換されて丈夫になった三連のアルミハシゴを上る。
その先の50mの鎖場がこのルートの核心部である。
おおよそ四段に分かれており、狭いが途中のテラスで腕を休めることもできる。力み過ぎず、しっかり鎖を握って足場を確認しながら上り続ける。鷹戻しの頭に到着、景色を堪能してから鷹戻しを覗き込むと、確かに楽ではないルートであることを再認識する。
続いて鎖のない15mほどのルンゼを下りる。ホールドは多分にあるが足場が非常に見えにくい。ここは滑落事故が多く、不安であれば懸垂下降をお勧めする。
休む間もなく、次はルンゼ内二段25mの下り。ここには太く頑丈な鎖が付いているが岩壁に対して垂直に沿っておらず、鎖に頼り過ぎると岩壁から離れてバランスを崩してしまうので要注意である。
金洞山の最高峰・東岳に向かっていくとコルから石門エリアへのエスケープルートがある。エスケープと言っても足場が悪く下るのも一苦労のようで、ここも懸垂下降が良いようだ。ほどなくして東岳山頂に到着、そこから妙義山系の全容が見渡せる。
まだまだ鎖場は終わらない。三段30mを下り、断続的な50mの岩稜帯を上り返した先には最後のピークである中ノ岳がある。
山頂には祠が祭られている。
ここから石門エリアに向かって下るが、またもやルンゼ内の鎖場から始まり、所々にFIXロープが張られているザレ場をトラバースする。
最後まで集中力を切らさぬように。石門エリアまで戻ると、朝とは違って紅葉狩りに来た多数の観光客の姿があり、駐車場も空き待ちの列ができるほど満車であった。
夏の妙義山はとても暑く(丹沢ほどではないが)ヒルもいるので、やはり涼しくなる秋が良いだろう。また妙義神社側の相馬岳ルートは金洞山ルートよりも難易度は下がるが油断してはならない。全て縦走する場合は余裕をもって10時間は見ておくこと。
(記 オヨシ)