八海山集中・高倉沢 DAY2

9月15日(日)晴れ後曇り後雨

幕営地(5:10)~尾根取付(7:30)~入道岳北尾根上(10:50)~登山道上(11:35)~入道岳(10:50)~千本檜小屋(13:00-13:25)~八海山ロープウェイ山頂駅(14:55)

 

朝3時半起床。直後星々の瞬きは皆無だったが、徐々に煌めき出す。準備しているうちに周囲は明け始め、不要になったヘッ電をザックに収めて、テン場を後にした。

直後からは延々とゴーロ帯が続いていて、難無く高度を上げて行く。昨日行動不能に陥った勝田も、確り休憩を取ったためか、快調なペースで進む。何の不安も感じず、沢筋を登り詰めて行ったが、そのうち正面は大岩壁に遮られてしまった。左側から回り込めるかとも思ったが、その手前が少し厳しそうで行き詰まる。そこで、一旦沢を随分戻ってみて、別の沢筋があるのでは?と周囲を見渡すが、顕著な沢筋は発見出来ず。仕方が無いので、沢の右岸の緩いスラブ状の斜面を登り詰めてみる事にした。
DAY2

これをグングン登って行くと、一旦平坦地に飛び出る。此の辺りから沢の源頭は確認出来たので、沢に戻る選択肢もあったのだが、そのまま尾根を登り詰める事とした。緩い草付きを登って行くと、更に先は草叢の急斜面と成り果てる。これは勝田には厳しいと感じ、ずっとロープ確保で登攀、30mロープで、何と7、8ピッチ程のロングランとなり(小池と森のつるべ。初心者居なければ、ロープは出さない処)、再度勝田はぐったりの状況となって来た。それでも、自ら生きて戻る為に、最後まで頑張って貰った。何とか尾根上に乗り上げると、斜度は緩いが両際は切れ落ち、未だ結構厳しい。慎重に通過していく。この尾根が結果的に入道岳北尾根だったよう。少し尾根線を進んだ後、その後はトラバース気味に斜面を進む事が出来て、グングン進んで行くと、漸く登山道に飛び出る事が出来た。勝田が此処で休憩している間に、小池と二人で入道岳を往復。それでも、既に千本檜小屋正午集合の時間には間に合いそうになく、休む間も無く急いで出発した。

登山道を快調に進むと、八ツ峰の登攀ルートとの分岐となる。唯この日は、雨が降り出しそうな事もあり、迂回路を辿る事とした。迂回路といっても、梯子や鎖が延々と続き、結構嫌らしい。そうこうしている内に、雨が降り出し、更には尋常で無い土砂降りとなって来た。最後まで苦しめられる山行となってしまった。迂回路を半分程進むと、別ルートから既に千本檜小屋に到着していた國井が助けに来てくれて、勝田のザックを背負ってくれた。これは本当に助かった。これでペースも上がり、集合時間に遅れる事1時間で、何とか千本檜小屋に辿り着く事が出来た。大分他のメンバーは既に下山してしまったようだが、3名のみ残ってくれた。残ったメンバーと我が隊全員で、小屋の中で55周年記念登山の写真を収め、未だ土砂降りの中、一緒に下山を開始した。
55周年

常軌を逸した大雨に祟られる中、登山道は恰も沢の如く、物凄い濁流が流れ下って行く。もうどうしようも無いので、水流中にばしゃばしゃ入り込んで下って行く。それでも女人堂辺りまで来ると、大分降り方が弱まって来て、少し安心した。全員休む事無く下り続け、八海山ロープウェイ駅に辿り着いたのが14:55頃。何とか15時発のロープウェイに乗り込む事が出来た。

(記 森秀光)

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