【日程】7/23(土)
【メンバー】navetake,yamaken,gaku(CL)
22日(金)22時30分 yamaken宅を出発。
土合駅着は24時過ぎだったか、3パーティー程が先に休んでいた。
噂通り待合室は閉鎖されている。
我々も早々にシュラフを広げ休む。
3時土合駅を出発。慰霊碑そばの町営駐車場は閉鎖されていた。
ベースプラザに駐車し、一ノ倉沢への歩みを進める。
小雨だったように思う。
計画書を持ってくるのを忘れ、登山センターの備え付けの紙に記載し提出。
(後で会長宅にお叱りのお電話を頂いたそうです。関係各所の皆様、大変、申し訳ございませんでした。)
一ノ倉沢へ向かう。
出合いに到着する、テントは一張もない。
空は白みはじめているが完全に雲の中、一ノ倉沢も霧に隠れて全く見えない。
このまま撤退するのも残念なので、トイレの屋根で雨をしのぎ、しばらく天気の様子を見る。
男女二人組のパーティーが通り過ぎていった。
「おぅ、マジで行くのか」
すぐ戻ってきた、話しかけると今日は撤退するとのこと、なぜかホッとする。
欧米人の二人組が来た。
1人はTシャツ、短パン、強そうだ。
もう一人はニューバランスのスニーカーに黒のスリムジーンズ。
聞くと変形チムニーにトライするそうだ。欧米人の感覚にビビる。
なんの迷いもなく2人は一ノ倉沢に入っていった。
僕等はまだ行く気にはなれない。
少しづつ視界がよくなっていく。
一ノ倉沢の出合いとトイレの前を何度も往復する。
とりあえず、テールリッジ取付、南稜テラスを撤退の判断ポイントと決め進むことにした。
雪渓は皆無。
ひょんぐりの滝近くの下降地点に来ると先の欧米人パーティーがいた。
意外に遅い。欧米人パーティーを追うように僕等も懸垂下降する。
3人パーティーなのでやはり時間がかかる。
テールリッジ取り付き少し上で欧米人パーティーが手こずって何やら叫んでいる。
やはりスニーカーはさすがの欧米人でも無理があるようだ。
僕等はスタスタと追い越して行く。
僕が先頭を行く。
yamakenさんがすぐ後を着いてくる、なぜかプレッシャーを感じて、息が荒くなる。
ロープが重いのか、アプローチシューズが摩耗してフリクションが効かないのか、ペースが上がらない。
navetakeさんにトップを時々変わってもらう。
リーダーとしては情けないことだ。。。
今度買うアプローチシューズは岩場以外では履かないようにしよう。
本チャンで役立たずでは意味がない。
テールリッジも終わりを迎え、中央稜取り付きに。昨年よりは濡れていないように思える。
南稜テラスまでトラバースすることにした。
相変わらずの草付きの嫌らしさ。滑り落ちたらどこまで行くのだろう。
南稜テラスまで来た。
ここは昨年より濡れているように思えた。
正直な所少しも登りたくなかった。
しばらく逡巡する。
振り返って南稜を見上げると、なぜか、登りたくなって来た。
行こう。yamakenさんにも南稜を経験してもらおう。
navetakeさんという心強い大先輩もいる。
少しぐらい濡れていても登れるだろう。昨年も登れてるし。
1ピッチ目、フェース Ⅳ-。
僕リード。
ビシャビシャだ。
昨年よりもすごく悪く感じる。
足が特に良くない。
がまぁ問題なく登る。
2ピッチ目チムニー Ⅳ- 僕リード
昨年は濡れているこんなとこリードで登れる気がしなかった。
でもきちんと登れた意外と楽しめたように思う。
3ピッチ目フェース Ⅲ+ 僕リード
ムーブ的には単純ですが、
意外と足場が濡れてヌメリがなんともいやらしかった。
沢靴持ってきたかった。
4ピッチ目草付 Ⅰ〜Ⅱ 僕リード
特に問題なく登る。
navetakeさんからそろそろリードしたいバイブレーションがロープづたいに伝わってくる
5ピッチ目フェースからリッジ Ⅲ navetakeさんリード
6ピッチ目馬の背リッジ Ⅳ- navetakeさんリード
navetakeさんがぐいぐい登る。
昨年は1ピッチ切ったところもそのまま行った。
フォローは楽だー。
丁度、日が出てきて岩も乾いてきて、高度感のあるリッジを楽しんで登攀した。
7ピッチ目 フェース Ⅳ 僕リード
昨年は疲れきって登れなかったピッチ。
今年はトライ。
それなりの緊張感はあったし、時間もかかったように思うが、問題なく登れた。
純粋に嬉しい。
下には6人位の男女混成2パーティーがいた。
6ルンゼの下降用支点が3m程奥にあった。
支点を僕から下降する。
昨年はハーケンがぐらぐらで気持ち悪かったが、
今年は新しいボルトが打たれており安心して降りれた。
4ピッチ目草付きの終了点から下には他パーティーもいなかったため南稜を下降。
なんとか南稜テラスまでたどり着くが懸垂の時間がかかり過ぎだ。
少しじれったい。
ここからテールリッジ下降点までトラバースするが、
濡れていてかなり状態が良くないため、ロープを2回程出した。
テールリッジの下降では昨年はアプローチシューズが新品だったためフリクションばっちりだったのだが、
今回は随分摩耗してしまったらしく、滑って恐ろしく、中々前の2人に追いつけなかった。
テールリッジ途中の岩場ではプルージックでFIXロープに確保しながら降りていった。
ひょんぐりの滝を越えて沢に降りるともう一パーティと出会った。
中央稜を登る予定が違うルートに取り付いて苦労したそうだ。
結局ベースプラザに着いたのは20時50分頃。
18時間の行動時間となった。
南稜でこんなに時間がかかっていたら、他のルートでの時間が思いやられる。
もっともっと一つ一つの行動を素早く行うようにしなければいけない。
もっともっと経験積んで修行せねば!
岳