期 日:2019年9月13日(金)~9月15日(日)
参加者:みの
9月13日(金)
室堂ターミナル(9:55)-一ノ越山荘(10:40)-獅子岳(13:00)-ザラ峠(13:53)-五色ヶ原山荘(14:33)-五色ヶ原キャンプ場(14:44)
台風のため断念した夏合宿ルートを少しアレンジしてトレースした。
12日は仕事後に富山に向かい駅周辺のホテルに宿泊する。13日(金)は平日だが立山黒部アルペンルートに閑古鳥は鳴かない。電鉄富山で片道切符を購入し7:04発に乗る、乗客は通学する高校生が多い。立山駅で予約したケーブルカーまで20分ほど待って美女平に到着。すぐにバスに乗り有名な滝を観たり転寝したりしているうちに室堂に到着。夏合宿では信濃大町-扇沢-室堂を往復利用したので立山黒部アルペンルートは完全制覇だ。一ノ越から先は数名の縦走者が前後する。
浄土山との合流地点からは五色ヶ原を遠望できる。清々しい天気に恵まれ難なく五色ヶ原に到着し、小屋で受付と飲み物購入、キャンプ場に向かう。テントは夜には20張り程になる。夕暮れ時の山々が赤く染まって美しい。
9月14日(土)
幕営地(5:50)-刈安峠(7:13)-平の小屋(8:15)-渡船(10:00)-避難小屋(10:29)-南沢出合(10:54)-船窪岳分岐(13:04)-針ノ木沢出合(13:30)-針ノ木小屋(16:04)-平坦地(16:20)
シュラフカバーだけで過ごした夜はとても寒く着られる物を全て着込んで耐える。体温を蓄えて温まったシュラフマットは就寝中の背中を守ってくれて助かる。夜12時過ぎに静かに行動開始するタフな女性単独行者がいた。テント場のトイレは防犯灯が付いていて照明が自動点燈する便利仕様だ。少し経つと自動消灯するが体を動かせば再点灯してくれる。テントを乾かしてゆっくり出立するも平の渡しを1時間以上待つ。
平の小屋の飼い犬(黒柴)は飢えていて休憩していた登山客の隙をついてローストビーフを盗み食う。
渡船に案内はなく、釣り人の話すとおりに勝手に無人の船に乗りこんで待つと、船員は別の船で現われ定刻10時に出発する。乗船者は2人が奥黒部ヒュッテ行で、その他5名は釣り人だ。針ノ木谷は船窪乗越しへの分岐までは新しい赤布とペイントが案内してくれる。しかし分岐を過ぎると不明瞭な踏み跡と何十年も経過しかすれたペイントが目印となる。渡渉も幾度かあり飛び石が無いため靴を濡らす。針ノ木沢出合までに計3名の単独行者とすれ違う。先頭は外国人女性でキチンと下調べしてきたらしく地下足袋を履いていた。地下足袋を指差しグッドチョイス、ツーモアクロッシングゼアーと話すとアリガトサンネーと笑顔の英会話。針ノ木沢出合で休んでいると突然男女2人組が現れお互い驚く、初老の男性は針ノ木峠から船窪岳への近道を選んだと語るが、若い女性をしごく罰ゲームにしか思えない。そこから先も踏み跡が薄く小一時間ほど沢歩きとなる。二股を過ぎて水が枯れると踏み跡が濃くなり針ノ木峠の手前だけ整備されている。針ノ木峠への到着タイムは前回(26年位前)より20分遅いだけで進歩と退化の変化は無い。受付に行くと小屋もテント場も超満員で暫く登って平坦地を探してビバーク(有料)せよとのこと。缶ビールは売り切れて生ビールのみの販売なので、仕方なく大ジョッキで頂く。泡をすり切ってなみなみ注いでくれてとても嬉しい。よく冷えたビールを一気に飲み干すとテン場探しの登りは苦にならない。
(駅前旅館の話によると針の木小屋は昨日300人収容、断られて下山した人もいたらしい)
9月15日(日)
幕営地(6:43)-針ノ木小屋(6:55)-大沢小屋(9:05)-扇沢(9:43)=信濃大町駅
順応力とは便利なもので昨夜の寒さに体が慣れてしまったせいか寒さをそれ程感じず熟睡する。キャンパーのマナーも良く朝の出立も静かだ。テントから頭を出して東の空が赤く染まり広がるさまを眺める。ゆっくり支度して針ノ木峠を後にする。
雪渓はノド付近に一部残るだけで跡形も無く消失しておりアイゼンの出番は無い。今年は5月の山スキーと7月の会山行で2回雪渓を通過しているが遠い昔のことの様に思える。ノドの下で休憩していると昇りの男女2人組から「ここに雪渓ってあったのですか?」と聞かれ、ここから見えないけどあそこにあるよと上部を指差すと2人は満足げに頷く。無造作に河原を歩いていたところ足を滑らし大転倒するが幸い怪我はなかった。気を引き締めて下る。営業終了した大沢小屋の先を右に曲がり鉄パイプの橋を渡り、雑草の生えた道を辿って扇沢ターミナルに到着、10分後発のバスに乗る。駅前旅館の七倉荘でお風呂を利用、井筒ワインをお供にして帰路に着く。
(記 みの)